
監修:順天堂大学医学部附属順天堂越谷病院 院長 髙崎 芳成 先生
関節リウマチに使用される生物学的製剤には大別すると、
1. 炎症を悪化させるサイトカイン*であるIL-6の働きを妨げるもの、
2. TNFαの働きを妨げるもの、
3. Tリンパ球の働きを抑えるもの(CTLA4)
の3種類があります。
薬によって効き方や副作用が異なるため、総合的に判断して他の薬に変えることもあります。
よく主治医と相談して選びましょう。
*サイトカイン
サイトカインは、本来はからだを正常に機能させるために必要なたんぱく質です。しかし、体内で炎症を生じたときにも多く作られます。
関節リウマチの患者さんの関節の中では、IL-6やTNFαといったサイトカインが増えています。このサイトカインが関節の軟骨や骨の細胞に結合すると、炎症を悪化させる信号が細胞内に送られ、関節の腫れや痛み、関節の破壊がさらに進行することになります。
関節リウマチの治療に用いられる生物学的製剤は、IL-6やTNFαが細胞に結合するのを妨げて、炎症を鎮静化させる作用があります。